こんにちは。
現役エンジニアの”はやぶさ”@Cpp_Learningです。
2019/9/22(日)に『技術書典7』が開催されましたね!
購入した技術同人誌を少しづつ読み進め…
『機械学習の炊いたん2』を読み終わりました。とても面白かったので、感想文を書きます。
Contents
はじめに -炊いたん-
『機械学習の炊いたん2』を読み終わった後で、私には馴染みのない炊いたん(たいたん)という言葉を”ググって”みました。。
あーなるほど納得です。著者の5人がそれぞれ好きな素材で書いた記事が1冊にまとまって味わい深くなってますね。
私も技術ブログ:はやぶさの技術ノートで色んな記事を書いてますが、どの記事も私の味になっている気がします。
同じトピックを扱っても書き手によって味が変わるので文章って面白いですよね。
技術同人誌の感想文は以前も書いたことがありますが…
今回の感想文では少し趣向を凝らして、各記事に対し私の記事を交えた感想文を書きたいと思います(*・ω・)ノ♪
- 「音を盗む」を盗む:アンプ特性を機械学習でコピーできるかの考察
- 作って遊ぼうデスメタル :深層学習で全音楽をデスメタル化
- お⼿軽に実験管理をやってみよう!:AzureMLで機械学習の実験管理
- エッジで機械学習ってなんだろう :エッジAI情報まとめ
- なんで私が統計検定一級に?! :難関資格の必勝法ガイド
「音を盗む」を盗む
(私は知らなかったけど)Kemperというアンプ特性をコピーする機材があるらしい…
制御工学と機械学習の知見をもつ著者が、FFTやフィルタ、scikit-learnを使い、Kemper同様のアンプ特性コピーに挑戦する物語!
と心配しながら読み始めましたが…
”音”とは何か?から解説がはじまり、ギター音源をフーリエ解析していく過程がすごく面白い!
実は私も元制御という立場で”振動解析入門”の記事を書いています。
音も振動も基本は同じです。音や振動を数式やソースコードで表現できると楽しいですよ(*・ω・)ノ♪
また、本題のアンプ特性モデリング(システム同定)については、FIRモデルとARXモデルを適用します(さすが制御屋!!)
数式もソースコードも公開しています!ヤバい!楽しい!!
果たしてアンプ特性のコピー(システム同定)は上手くできたのか!?
気になる人は読んでみてねー
ちなみにギター音源ではないけど、非線形な対象のシステム同定に深層学習(NN)を使ったことがあります。
一度でも制御の世界に触れた人間は思考が似てくるのかもしれませんね!笑
(【余談】けいおん!の曲なら「Don’t say “lazy”」が好きです。音楽の趣味も似てるかな?)
作って遊ぼうデスメタル
深層学習を使って歌声と楽器音を分離して、歌声をデスメタル化します。
ん?デスメタル化??
まず言わせてほしい!インパクトがすごい!笑
デスメタルが本当に好きじゃないと、バラードをデスメタルにしよう!とか思いつかない気がしますね!
本記事の著者は自身のことを「ITエンジニア見習い」と自己紹介していますが…
自分の作りたいモノを見つけて、実際に作っちゃうバイタリティーある人って、立派なエンジニアだと思いますよ(*・ω・)ノ♪
技術書展の会場で著者が作成したデスメタル音楽を聴きました。素人の私には本物のデスメタルだと感じました!
ただ、著者は”まだ粗削り”と評価しており、今後も改善していくとのこと(もしや次回作がある…?)
信号処理の知識は少しありますが、音楽の知識がないので、デスメタルとブラックメタルの違いも本記事で初めて知りました。奥が深い…
本記事で、まるっとデスメタル変換のソースコードを公開しています。
作って遊ぼうデスメタル!
お⼿軽に実験管理をやって みよう!
本記事の冒頭3行を引用します。
機械学習を利⽤するデータ分析において,みなさんも「あの実験結果どこにやったっ け?」とか「このモデルのパラメータってどこにやったっけ?」とかいった経験があると 思います。
「ウッ」頭が!えぇありますとも…実験管理とても難しい。。
筆者は、実験管理という難問に対し、クラウドサービス「Azure Machine Learning service」を利用するという解決手段を見つけたようです。
と思いましたが、Azure使う・使わないは置いておいて「実験管理の悩みどころ」は以下の通りだと感じています。
- フォルダ構成をどうするか?
- 実験管理し易い汎用的なソースコードをどう作成するか?
このような「悩みどころ」について、筆者が丁寧に回答しているので、使うサービスや環境に依存せず参考になると思います。
また、本記事の著者は自身をMXNet芸⼈と自己紹介しており、例題のソースコードにMXNetを使っています。
MXNet芸⼈レベルなら私も負けてないかも?(もくもく会のネタとして作成した記事です!笑
画像処理に関する少し真面目な記事も書いてます(*・ω・)ノ♪
公式以外でMXNetのソースコードを公開している人は少ないので、MXNetに興味がある人も本記事が参考になると思います。
実験管理・MXNet・Azureというキーワードに興味ある人は、本記事が参考になりますよ(*・ω・)ノ♪
エッジで機械学習ってなんだろう
『エッジで機械学習』
このワードに反応でき、かつ頭の中が整理できている人は本記事の対象読者ではないかも。。
という人には、本記事がとても参考になると思います。
本記事の著者は『情報収集ガイドマップ』作りの達人で、商用本も出版しています。
『エッジ』について、”ググる”と情報が溢れていて混乱するかもしれません。また、調べた情報を整理するのも大変です。
本記事を読めば、頭の中が整理でき、今後”あなた”が進むべき道が記された地図を手に入れられるかもしれません。
ただし、本記事は実践本ではありません。本記事の中でONNXなどのキーワードが出てきますが、ソースコードはありません。
情報整理ができたら次は実践してみたいですよね?私のブログでONNXに関するソースコード付の記事があるので、紹介しますね(*・ω・)ノ♪
また、エッジAIを意識して書いた、Sony製の深層学習フレームワーク “Neural Network Libraries(NNabla)” のTips集も公開しています。
本記事の補足として活用して頂ければ嬉しいです。
なんで、私が1級に!?
「誰でも才能を持っているは嘘」
というインパクトある言葉が、本記事の一行目に書かれいます。
この言葉をネガティブ・ポジティブどちらの意味で捉えるかは人によると思いますが…
著者は「才能があると過信せず、良質な学習教材と脳筋学習法で難関資格を取得できる!」と才能が無いなら無いなりの勉強法を試そう!とポジティブな意味で捉えたようです。
本記事には、著者が実際に試した勉強法ノウハウがギュッと凝縮してあると感じました。
脳筋勉法といいつつ根性論はなく、何をどうやって 丸暗記 勉強すれば良いか丁寧に解説しており、オリジナルの統計チート公式集まで公開しています(この公式集だけでも価値があるかと)
練習問題もあったので解いてみたけど、ヤコビアンとか出てきてタジタジになったのは、ここだけの秘密。。
私も機械学習の勉強方法について記事を書いたことがあります。
勉強法の言語化って意外と難しいし、人によって合う勉強法・合わない勉強法がある…
自分に合う勉強法が見つからない人は、本記事の勉強法がマッチングするかもしれません。
統計検定一級に合格したい人はもちろん、勉強法・資格合格のプロセスを知りたい人にも本記事をオススメしておきます(*・ω・)ノ♪
おわりに
著者5人の合作本『機械学習の炊いたん2』を読み終え、面白かったので感想文を書きました。
少し趣向を凝らして、各記事に対し私の記事を交えた感想文を書くことで、記事によるコミュニケーションができるかなーとか思いながら書き上げました(結構書くの大変だった!笑)
機械学習の炊いたん2を購入した人・購入予定の人が楽しく本記事を読んでくれたら嬉しいです。
技術書展の面白いところは、著者の顔が見れてコミュニケーションがとれる所だと感じています。『機械学習の炊いたん3』をリリースするかは分かりませんが…
もしリリースしたら、次回もブースに遊びにいきたいな(*・ω・)ノ♪
おまけ -技術書展を意識したチュートリアル公開中-
蛇足だけど、自分も技術書展を少し意識したAIアプリ開発チュートリアルの記事を書いています。
【本記事で学べる内容】
- 【AI】深層学習による物体検出を利用したアプリの例
- 【IoT】UDP通信でデータをやり取りする方法
- 【画像処理】好きなイラストを自由に移動させる画像処理
- 【VR】リアルな動物とバーチャルなアバターをリンクさせる方法
- 【マイコン】M5Stack(Arduino)アプリ開発
- 【プログラミング】自分のやりたいことを実現するためのヒント
色々と悩んだ末、本チュートリアル記事は無料公開にしましたので、良ければ参考にしてくださいね(*・ω・)ノ♪
(完)