こんにちは。現役エンジニアの”はやぶさ”@Cpp_Learningです。
『データ分析のための数理モデル入門』という本を読んだので、感想文を書きます。
Contents
忙しい人のために
忙しい人のために『データ分析のための数理モデル入門』を1分で紹介します。
- オールカラーページ
- イラスト多めの丁寧な説明
- 数理モデルとは、から解説してくれる
- 微分方程式モデルから機械学習モデルまで幅広く紹介
- モデルの設計・評価も学べる
本のタイトル通り『データ分析のための数理モデル入門』にピッタリの一冊です。
知識の地図を広げたい人は、この本買うと良いですよ!
以降からは『データ分析のための数理モデル入門』の第一部~第四部に対しての感想文です。お時間のある方は続きも読んで頂けると嬉しいです。
データ分析のための数理モデル入門 -まえがき-
この本の最初の一行に以下の言葉が綴られていました。
本書は、データの分析・応用において必須の道具となる「数理モデル」について、分野を跨ぐ俯瞰的な視点で解説した挑発的な教科書です。
著者が挑戦した結果がこの本だと感じ、背筋を正して読ませて頂きました。
第一部 数理モデルとは
第一部では「数理モデルとは」,「データを分析するとは」,「数理モデルでデータ分析するとは」という概念を丁寧に説明してくれます。
考えてみて下さい。「数理モデルとは何か?」と質問されたとき、きちんと言語化できますか?
第一部で数理モデルのイメージを掴んでから、本を読み進めることができます。
第二部 基礎的な数理モデル
第二部では数理モデルの基盤となる微分方程式や統計解析などを説明してくれます。
元制御屋の私が思わず笑顔になる制御理論から勉強中の統計モデルまで、幅広い内容をイラスト付きで丁寧に説明しています。
人にサッと概要を説明するときに、この本が手元にあると安心です。
第三部 高度な数理モデル
この本を読むまで、数理モデルのことを「物理現象を数式で表現したもの(主に微分方程式モデル)」と勘違いしてました。
微分方程式モデル以外も数理モデルと呼ぶそうです。
第三部では時系列モデル(ARIMAなど)や機械学習モデル(深層学習含む)などのデータ分析に役立つ強力なモデルについて学ぶことができます。
各モデルの概要と重要なキーワードを網羅しているので、辞書的に使うのも良さそうです。
第四部 数理モデルを作る
第四部では、「どんなモデルを選択すべきか」,「何に注意してモデル設計すれば良いか」,「モデルをどう評価するのか」などのヒントを得ることができます。
また、著者のマインドが垣間見える一文があったので紹介します。
方針を決めるための最初のステップとして、データを目で眺める作業は非常に重要です。データをさまざま方法でプロットしていくと、「そもそも数理モデルを使わなくても解決できる問題だった」ということも良くあります。
同意です。なんでも機械学習モデルで解くのではなく、ルールベースのアルゴリズムで解決できる可能性も考慮して、データ分析に活用する手法を検討すべきですね。
数理モデル入門の本ですが、こういったマインドも参考になる素敵な本です。
おわりに
素敵な本に出会えると嬉しいですね。
この本で数理モデルのイメージを掴み、知識の地図を広げてから、興味のある数理モデルを深堀して学ぶのが良いと感じました。