こんにちは。
現役エンジニアの”はやぶさ”@Cpp_Learningです。
2018/10/8 体育の日(祝日)に『技術書典5』が開催されましたね!
大量の戦利品をGetした人もいれば、仕事や家族サービスで行けなかった人も大勢いると思います。
と思っていたら電子版の通販があることをTwitter経由で知りました!
私がチェックしていた本も電子版で見つけることができたので、購入して一気読みしました!
『秒速DEEP LEARNING -Colaboratoryで⼊⾨〜応⽤ひとっ⾶び-』は、私が初めて読む”技術書典の本”ということで…記念という意味も込めて、この本の感想文を書きたいと思います!
まぁ先に結論だけ書くと…”とても素敵な本でした!”
その理由を説明していきますね(*・ω・)ノ♪
※以降 この本を『秒速DL』と呼びます。
技術書展5で人気の『秒速DL』が『図解速習DEEP LEARNING』と名を変え、商業本として出版されました!本記事の最後に追記する形で『図解速習DEEP LEARNING』の紹介文も書いたので、最後まで読んで頂けると嬉しいです!
Contents
秒速DLの文章構成
感想文に入る前に『秒速DL』の文章構成を説明しておきます。
【秒速DLの文章構成】
- 第Ⅰ部 準備運動
- 第Ⅱ部 機械学習とはなにか
- 第Ⅲ部 機械学習を使う様⼦をつかむ
- 第IV部 Colabで⾊々動かしてみる
「はじめに」というプロローグを除けば、上記の通り全四部から成る文章構成でした。
なので、第Ⅰ~Ⅳの各部に対して感想を書きたいと思います。
感想文とか高校生のとき以来だ~!(実は賞取ったことあります!笑)ただ、技術文書の感想文は今回が初めて!あくまで個人の感想ですので、ご参考程度に
第Ⅰ部 準備運動 感想
第Ⅰ部では『機械学習の勉強方法』を丁寧に説明しています。
機械学習に限らず『一般的な勉強方法』というと…
『”高い目標を立てる”から始まり、”基礎からステップアップする”』と説明する本が多いと思います。それで問題ない場合がほとんどですが…
忙しい大学生や社会人だと、以下のような要求があると考えています。
【忙しい人の勉強事情】
- 限られた時間で効率よく勉強したい
- 勉強する価値がある分野なのかを勉強する前に見極めたい
そんな人たちにピッタリな勉強方法”⼭下り⽅式”を『秒速DL』では紹介しています。
※秒速DLの挿絵を引用(可愛らしい…!!)
上記した通り、『一般的な勉強方法』では、”高い目標”とか”高みを目指す”など『頂上(”高み”)を見上げるような勉強方法』を説明しています。
しかし、忙しい人だと…
という不安を抱えながら勉強することになります。結果、自分が最初に想像していた”高み”とは違う場所に到達する場合があります。
それが許される環境であれば問題ありませんが、世知辛い世の中なので、失敗が許されない環境の人もいるかも(?)
そんな人には”⼭下り⽅式”の勉強方法がピッタリです!”⼭下り⽅式”のポイントは以下の通りです。
- ”高みを目指す!”ではなく”知識を深く掘り下げる!”という考え方
- 最初に山の頂上に登ってしまい、全体を見渡す
- 自分の進む道を決めてから下山する
- 興味が沸いたら”より深く”進め!!
…と書いたり/言ったりするのは簡単ですが
という人もいると思います…『大丈夫です!』
『秒速DL』のサブタイトルに「⼊⾨〜応⽤ひとっ⾶び」と付いていることに気づいていますか?
この本を読めばサブタイトルに偽りなく、ひとっ飛びで最初に山の頂上へ連れていってくれます!
そして、道に迷はないように地図を用意してくれています(勉強方法で迷はないようなに図解を使ったガイドがあります)
勉強方法の題材には”機械学習”を使っていますが、色んな分野に応用できる勉強方法を教えてくれるので、第Ⅰ部だけでも読む価値があると考えています。
第Ⅱ部 機械学習とは何か 感想
「AIとは?機械学習とは?」という問いに対し、正しい答えを示すのは難しいと考えています!
…というより、そもそも”正しい答え”があるのかも怪しい。。
なので個人的には、本/ネット/論文などで勉強して、”自分自身が納得のいく答え”を自分の言葉で伝えられれば問題ないと考えています!
『秒速DL』では「機械学習とは何か?」という問いに対し、真摯に回答しています。
その回答が「正しい/間違っている」を議論するのはナンセンスです。
参考になった!この本の言葉を使えば”自分自身が納得のいく答え”導けそう!…で良いと思います(*・ω・)ノ♪
ちなみに「AIとは?機械学習とは?」を書いた本や記事はポエムになりやすい傾向があると考えていますが『秒速DL』では…
- どの課題に対し、どのモデルを使うのか?
- 機械学習で使われるハードウェア/ソフトウェアとは?
- どうやって情報収集すれば良いか?
という技術面についても丁寧に説明しています!良い本だ~
第Ⅲ部 機械学習を使う様⼦をつかむ 感想
第Ⅰ部で山を下るための地図をもらい…
第Ⅱ部で道の歩き方を学んだら…
いよいよ第Ⅲ部で歩き始めます!
つまり、第Ⅲ部では手を動かしながら”機械学習”を学んでいきます!
※秒速DLの挿絵を引用(やっぱり可愛い…!!)
『秒速DL』では、お馴染みの”MNIST”から”画像認識コンペ”まで丁寧に説明しています。
既に深層学習を学んだ人だと↑の図を全て理解できると思う!
深層学習をこれから勉強したい!という人は『↑の図を理解できるようになる!』を1つの目標にしても良いかも(*・ω・)ノ♪
第Ⅲ部で少し気になったのは、”MNIST”の次に”画像処理コンペ”の説明に入る点です。
”MNIST”と”画像処理コンペ”の間を埋めるチュートリアルがあると良いなぁ…
自分もこれと同じことを考えてる…CNNの入門チュートリアル書くなら何の課題が良いかな?
MNISTは面白くないし…犬猫は可愛いけど「へぇー」で終わって応用とか考えにくいかな(?)と思ってる https://t.co/kD84FO3hhK
— はやぶさ (@Cpp_Learning) October 6, 2018
…なんてことを考えているのですが、良い題材が思いつかない(><)
また、私がチュートリアル記事を書くときは、理論/実装/テクニックのどれを重点的に説明するかで悩むことが多いです。
…なんてことを同じ書き手として思いました!笑
本の内容に対し…
という人もいれば
というフクロウ@kururu_owl もいると思います。
賛否あるかもしれませんが『技術者教育に貢献したい!』と想って作成してくれた作者様に対し、ほんの少しで良いので感謝の気持ちを持ってほしいなぁ
第Ⅳ部 Colabで⾊々動かしてみる 感想
第Ⅲ部で歩き始めました!
第Ⅳ部では、より深く進んでみましょう!
- 深層学習×画像
- 深層学習×音
- 深層学習×言語
など『秒速DL』では、あなたが興味のある分野へ”深く進める”ように丁寧にガイドしてくれます!
また、深層学習を学ぶならGPUが欲しい!そんな要望にも応えてくれます!
『秒速DL』の作者様@tomo-makesは無料でGPUを使えるサービス”Google Colab”の使い方を丁寧に説明している↓記事の作者様でもあります!
『秒速DL』では”Google Colab”の使い方はもちろん”Google Colab”を使ったチュートリアルも多く用意してくれています!
仕事柄『深層学習×画像』のリサーチはよくしていますが、他の分野はあまり情報収集できていなかった…”Google Colab”も使いこなせていなかったな…
『秒速DL』のおかげでDQNとか勉強してみたくなったし、スマホアプリから学習の進捗を確認する方法とかも試してみたくなった!
おわりに
初めて読んだ技術書典本の感想文でしたが、”深層学習を勉強したい人”や”参考書を探している人”の参考になると嬉しいです!
良い本に巡り合えると、嬉しいよね!
『秒速DL』は私の好奇心を心地よく刺激してくれた、とても素敵な本でした!
お手頃価格なのも嬉しい!ありがとうございます!!
と悩んでいる人は『秒速DL』で”⼭下り⽅式”の勉強方法を試してみると良いと思います!
『秒速DL』を読んで、好奇心を刺激されたら、興味の沸いた分野の文献を読んで”知識を深く掘り下げる!”と良いと思います(*・ω・)ノ♪
【追記】『図解速習DEEP LEARNING』が商業本として出版されました
本記事で紹介した技術書典5で人気の『秒速DL』が『図解速習DEEP LEARNING』と名を変え、商業本として出版されました!
『秒速DL』の良い所をそのままに、応用例が増えてパワーアップしています!
個人的には、勉強中の強化学習チュートリアルが大幅に増えているのが本当に嬉しい!
「図解速習DEEP LEARNING」(https://t.co/ZKeQNqn09K )という名前ですが、強化学習のチュートリアル(CartPole, LunaLander, ブロック崩し, DonkeyCar(自動運転))を取り上げました。https://t.co/w5AnRWrF5o の「5分で自動運転」を、みなさんのMac/Win手元環境で再現できます。Stable Baselinesベース。 pic.twitter.com/CTi7WO8vyD
— tomo-makes@『図解速習DEEP LEARNING』 (@tomo_makes) May 12, 2019
強化学習による自動運転のチュートリアルまで用意してあります!
著者の増田 知彰(@tomo-makes)様は『図解速習DEEP LEARNING』のサポートページも用意してくれています。
特にGitHubの方は、.ipynb
ファイルが用意してあるため、ローカルPCにダウンロードして、ソースコードを動かしながらディープラーニングの勉強ができます。
また、Colaboratoryノートブックが直接起動するリンクも張ってあるため、環境構築なしでソースコードを動かすこともできます(無料でGPUを使えます)。
試しに「ファッション画像を分類する」などを実践してみるのも面白いですよ。
『図解速習DEEP LEARNING』で勉強すれば、サブタイトルに偽りなく、Colaboratoryで入門⇒応用までひとっ飛び!できます。
『図解速習DEEP LEARNING』の本を片手にColaboratoryを使って、手を動かしながら楽しくディープラーニングを学んで下さいね!